電動車椅子のバッテリーには種類があり、性能や走行距離、寿命、充電方法に違いがあります。
特に購入前は、「ニッケル水素とリチウムイオンはどっちがいい?」「どのくらい走れる?」「重さや価格は違う?」と気になる方も多いです。
また、電動車椅子はバッテリー性能によって使いやすさが大きく変わるため、使用環境に合った種類を選ぶことが大切です。
この記事では、ヤマハ製バッテリーを例に、ニッケル水素とリチウムイオンの違いや、走行距離・充電時間・寿命・価格の違いを比較しながらわかりやすく解説します。
電動車椅子バッテリーの種類は2種類
電動車椅子(簡易型)のバッテリーは、大きく分けると次の2種類があります。
- ニッケル水素バッテリー
- リチウムイオンバッテリー
現在はリチウムイオンが主流になりつつありますが、ニッケル水素タイプもまだ多く利用されています。
ニッケル水素バッテリー

ニッケル水素バッテリーは、以前から使われている従来型のバッテリーです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 重量 | 約2.9kg |
| 寿命目安 | 約3〜5年 |
| 充電時間 | 約2.5〜3時間 |
| 走行距離 | 約15〜20km |
| 価格目安 | 約68,000円 |
| 特徴 | 比較的安価・充電時間が短い |
ニッケル水素バッテリーは、電力が残った状態で充電を繰り返すと「メモリ効果」が起きやすい特徴があります。
そのため、定期的にリフレッシュ(放電)を行いながら使用することで、性能を維持しやすくなります。
また、1回の満充電にかかる電気代は約10円前後が目安です。
リチウムイオンバッテリー
現在主流となっているのが、リチウムイオンバッテリーです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 重量 | 約3.4kg |
| 寿命目安 | 約6〜8年 |
| 充電時間 | 約4時間 |
| 走行距離 | 約27〜40km |
| 価格目安 | 約110,000円 |
| 特徴 | 長寿命・長距離向け |
価格はニッケル水素より高めですが、長距離走行や長期間の使用に向いています。
リチウムイオンバッテリーは、ニッケル水素ほどメモリ効果を気にする必要がありません。
1回の満充電にかかる電気代は約17円前後が目安です。
ニッケル水素とリチウムイオンの違いを比較
それぞれの特徴を比較すると、次のような違いがあります。
| 比較項目 | ニッケル水素 | リチウムイオン |
|---|---|---|
| 重量 | 約2.9kg | 約3.4kg |
| 寿命 | 約3〜5年 | 約6〜8年 |
| 充電時間 | 約2.5〜3時間 | 約4時間 |
| 走行距離 | 約15〜20km | 約27〜40km |
| 容量 | 24V×6.7Ah | 25.2V×10.08Ah |
| 満充電時の電気代 | 約10円 | 約17円 |
| 価格目安 | 約68,000円 | 約110,000円 |

交換時は介助者が肘より上まで持ち上げる必要があるため、高齢の母などは想像以上に重さを感じていそうだなと思いました。
一方、一般的な簡易電動車椅子では、足元付近にバッテリーを搭載するタイプが多く、
持ち上げる高さが少ないため、重量感は比較的感じにくい印象があります。
リチウムイオンは初期費用が高めですが、寿命が長いため、長期間使用する場合は結果的にコスト差が小さくなるケースもあります。
ヤマハ電動車椅子バッテリーの走行距離目安
ヤマハ製バッテリーは、搭載されるユニットによって走行距離が異なります。
| 搭載ユニット | ニッケル水素 | リチウムイオン |
|---|---|---|
| JWアクティブPLUS+ | 約15km | 約27km |
| タウニィジョイX PLUS+ | 約16km | 約24km |
| JWX-1 PLUS+ | 約15km | 約27km |
| ジョイユニットX PLUS+ | 約16km | 約24km |
| JWX-2(アシストタイプ) | 約20km | 約36km |
※バッテリー新品・常温・平坦路での目安です。
実際の走行距離や使用時間は、体重・坂道・速度・気温・路面状況によって大きく変わります。
私が実際に使用していたヤマハ系バッテリーでは、
「そろそろ交換時期かな?」と感じ始めた頃に、走行時間を測定していました。
屋内フラット走行・一般道・坂道を含む環境で、約3時間前後の走行が可能でした。
比較的スピードを出して使用していたため、ゆっくり走行する場合は、さらに長く使える可能性があります。
また、ニッケル水素バッテリーでは、劣化が進むと満充電でも残量ランプが「3つ」までしか点灯しなくなったことがありました。
その状態でも2時間以上は使用できていましたが、以前より減りが早く感じるようになっていました。
電動車椅子バッテリーの寿命や劣化サインについて知っておくと、突然のバッテリー切れを防ぎやすくなります。
▶電動車椅子バッテリーの寿命は何年?持ち時間・充電タイミング・交換目安を解説

一般的な簡易電動車椅子より本体重量も大きいため、通常タイプではさらに長く走行できる可能性があると思います。
このように、バッテリーは使用年数によって性能や残量表示にも変化が出てきます。
残量ランプの違い
ヤマハ系バッテリーでは、種類によって残量ランプ数が異なります。
・ニッケル水素バッテリー:4段階表示
・リチウムイオンバッテリー:5段階表示
そのため、ニッケル水素バッテリーで「満充電なのに3つまでしか点灯しない」という場合は、バッテリー劣化のサインのひとつとして考えられます。
ヤマハバッテリーの互換性について
ヤマハのニッケル水素・リチウムイオンバッテリーは、現在は黒色が主流ですが、以前はグレータイプも販売されていました。
バッテリーの色が違っていても、対応機種であれば互換性があります。
実際に私も、黒色充電器とグレーバッテリーの組み合わせで使用していました。
どちらを選ぶ?向いている人の違い
| 向いている人 | おすすめ |
|---|---|
| 初期費用を抑えたい | ニッケル水素 |
| 長距離移動が多い | リチウムイオン |
| 長寿命を重視したい | リチウムイオン |
| 充電時間を短くしたい | ニッケル水素 |
使用環境や移動距離によって、向いているバッテリーは変わります。
通院や買い物など近距離中心ならニッケル水素でも十分ですが、長距離移動が多い場合はリチウムイオンの方が安心感があります。
まとめ
電動車椅子のバッテリーには、ニッケル水素とリチウムイオンの2種類があります。
それぞれに特徴があり、価格・寿命・走行距離・充電時間に違いがあります。
また、実際の使用環境によって走行時間は大きく変化するため、使用目的に合わせて選ぶことが大切です。
購入前は、価格だけでなく、移動距離や使用頻度も含めて比較すると、自分に合ったバッテリーを選びやすくなります。
電動車椅子には、バッテリー以外にも種類や特徴の違いがあります。
電動車椅子全体のメリット・デメリットや選び方については、こちらの記事で詳しくまとめています。
▶電動車椅子のメリット・デメリット|自走式・簡易電動との違いを比較


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