公共施設や病院、トイレ、駐車場などで見かける、車椅子に人が乗っているデザインのピクトグラム。
一般には「車椅子マーク」と呼ばれることが多いですが、正式には「障害者のための国際シンボルマーク」と呼ばれる世界共通のマークです。
見た目が車椅子なので「車椅子を使っている人だけのマーク」と思われやすいのですが、実際には車椅子利用者だけを表しているわけではありません。
この記事では、車椅子のピクトグラムが何を意味するのか、正式名称や対象となる人、施設・トイレ・駐車場などで見かける場合の意味についてわかりやすく解説します。
車椅子のピクトグラムの意味は?

車椅子に人が乗っているピクトグラムは、障害のある人が利用できる建築物や施設などであることを示すためのマークです。
車椅子そのものを表しているように見えるため、車椅子利用者専用のマークだと思われることがあります。
しかし、このマークが示しているのは「車椅子を利用している人」そのものではなく、障害のある人が利用できる施設や設備であることです。
車椅子のピクトグラム=車椅子利用者だけを示すマークではありません。
障害のある人が利用できる環境であることを示す世界共通のシンボルです。
車椅子マークの正式名称は「障害者のための国際シンボルマーク」
一般に「車椅子マーク」と呼ばれているマークの正式名称は、「障害者のための国際シンボルマーク」です。
英語では「International Symbol of Access」と呼ばれ、1969年に国際リハビリテーション協会(Rehabilitation International:RI)によって採択されました。
障害のある人にも利用しやすい環境であることを、言葉に頼らず世界共通のデザインで伝えるために使われています。
車椅子利用者だけを対象にしたマークではない
マークの形が車椅子なので、「車椅子を利用している人のためのマーク」という印象を持ちやすいですよね。
しかし、国際シンボルマークは車椅子利用者だけ、あるいは肢体不自由者だけを示すものではありません。
そのため、マークがある場所を見て「車椅子の人しか利用できない」と考えるのは、本来の意味とは違います。
設備の内容は施設ごとに異なります
必要な設備がある場合は、マークだけで判断せず、施設の案内も確認しましょう。
車椅子のピクトグラムと「ピクトグラム」の関係
ピクトグラムとは、情報や案内などを絵や記号によって視覚的に伝えるものです。
駅や空港、トイレ、非常口など、日常生活のさまざまな場所で使われています。
車椅子の形をした国際シンボルマークも、言葉がなくても意味を伝えやすいことから、「車椅子のピクトグラム」「車いすピクトグラム」などと呼ばれることがあります。
ピクトグラムそのものの特徴やアイコンとの違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
トイレにある車椅子マークは何を意味する?
トイレの入口などでも、車椅子のピクトグラムを見かけることがあります。
このような表示は、障害のある人が利用できるよう配慮された設備やスペースがあることを知らせる目印として使われています。
ただし、トイレの設備は施設によって違います。
車椅子で利用しやすい広さや手すりの有無、オストメイト設備など、設置されている設備がすべて同じとは限りません。
必要な設備が決まっている場合は、車椅子マークだけではなく、施設の案内表示もあわせて確認すると安心です。
駐車場の車椅子マークは何を意味する?
駐車場でも、車椅子のマークが表示されたスペースをよく見かけます。
この表示は、障害のある人が利用しやすいよう配慮された駐車スペースであることを示すために使われています。
一般の駐車区画より幅を広く取るなど、車椅子への乗り移りや乗り降りをしやすくした場所もあります。
ただし、国際シンボルマークそのものが、個人の障害や駐車の資格を証明するものではありません。
車に貼る国際シンボルマークと、道路交通法で定められた「身体障害者標識」は別のものです。
国際シンボルマークは自由にデザインを変えていい?
国際シンボルマークには定められたデザインがあり、正式な国際シンボルマークとして使用する場合に、自由に形を変えたり書き加えたりするものではありません。
一方で、インターネット上や市販のステッカーなどには、車椅子をモチーフにしたさまざまなイラストやオリジナルマークがあります。
見た目に車椅子が描かれていても、すべてが正式な国際シンボルマークというわけではありません。
車椅子をモチーフにしたオリジナルのイラストと、正式な国際シンボルマークは別のものとして考えましょう。
車椅子をモチーフにしたマークにはほかの種類もある
車椅子をモチーフにしたマークには、国際シンボルマーク以外にもさまざまなものがあります。
たとえば、子ども用車椅子やバギーを利用していることを周囲へ伝えるためのマークや、個人が作成したステッカーなどもあります。
こうしたマークは、それぞれ目的や作成者が異なるため、国際シンボルマークと同じ意味を持つわけではありません。
見た目が似ていても、「誰が、何を伝えるために使うマークなのか」を確認することが大切です。
まとめ|車椅子のピクトグラムは国際シンボルマーク
普段「車椅子マーク」と呼んでいるピクトグラムの正式名称は、「障害者のための国際シンボルマーク」です。
車椅子が描かれていますが、車椅子利用者だけを示すマークではなく、障害のある人が利用できる建築物や施設などであることを示す世界共通のシンボルです。
トイレや駐車場などでも見かけますが、実際に備えられている設備や利用条件は場所によって異なります。
また、車椅子をモチーフにしたオリジナルマークと、正式な国際シンボルマークは意味も役割も同じではありません。
見慣れたマークだからこそ、「車椅子の人だけのマーク」ではなく、障害のある人が利用できる環境を示すマークだと知っておきたいですね。


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