ボッチャは、白い目標球のジャックボールへ、赤と青のボールをどれだけ近づけられるかを競うパラスポーツです。
手で投げるだけでなく、足で蹴ったり、ランプと呼ばれる勾配具を使ったりと、選手の身体機能に応じた方法でプレーできます。
公式競技ではクラス分けや用具、持ち時間などの細かな規則がありますが、家庭や施設のレクリエーションでは、子どもから高齢者まで一緒に楽しめるのもボッチャの魅力です。
この記事では、ボッチャの簡単なルール、人数、投げ方、ボールやランプ、審判用具、クラス分けを紹介します。
公式競技とレクリエーションでは、適用するルールや用具の条件が異なります。この記事の競技規則に関する情報は、2026年8月13日に日本ボッチャ協会の現行規則を確認しています。
ボッチャとは?簡単なルールと得点の決め方

ボッチャでは、最初に白いジャックボールを投げ、その後に赤と青のボールを投球します。
両サイドがすべてのボールを投げ終えたら、ジャックボールに最も近いボールの色を確認して得点を決めます。
相手の最も近いボールよりもジャックボールに近い自分のボールが、得点になります。
ボッチャの基本
白いジャックボールが目標球
対戦する両サイドは赤と青のボールを使用
ジャックボールから遠いサイドが次に投球
すべてのボールを投げ終えたら得点を判定
個人戦・ペア戦・チーム戦がある
日本ボッチャ協会の競技規則には、個人戦、ペア戦、チーム戦があります。
| 種目 | 基本構成 | エンド数 |
|---|---|---|
| 個人戦 | 1対1 | 4エンド |
| ペア戦 | 2対2 | 4エンド |
| チーム戦 | 3対3 | 6エンド |
ただし、レクリエーションでは参加人数や時間、会場の広さに合わせて、エンド数などを調整して楽しむこともできます。
ボールは手・足・ランプを使って投球できる
ボッチャのボールは、選手の身体機能に応じて、手で投げる、足で蹴る、ランプを使って転がすといった方法で投球します。
どの方法でも自由に選べるという意味ではなく、公式競技では選手の競技クラスに応じた方法と規則が適用されます。
基本ルール、得点、投げる順番、人数については、次の記事で詳しく紹介しています。
ボッチャの名前の由来と用具の種類

ボッチャでは、ボールだけでなく、選手の投球を支える用具や審判が使用する用具があります。
| 用具 | 役割 |
|---|---|
| ジャックボール | 目標となる白いボール |
| カラーボール | 赤6球・青6球の投球用ボール |
| ランプ | ボールを転がして投球する勾配具 |
| ポインター | 頭や口などでボールを押し出すために使う補助用具 |
| パドル | 次に投球する色や得点を示す審判用具 |
| キャリパー | ボール間の短い距離を測る計測用具 |
| メジャー | キャリパーでは測れない距離を計測する用具 |
BC3の選手はランプを使用し、ランプオペレーターの支援を受けて競技します。
また、BC1の選手やBC4の足蹴り選手は、規則に基づいてスポーツアシスタントの支援を受ける場合があります。
ランプオペレーターやスポーツアシスタントが、選手に代わって投球方法を判断するわけではありません。競技の主役は選手であり、支援者の行動にも規則があります。
ボッチャという名前の由来や、選手と審判が使用する用具については、次の記事で詳しく紹介しています。
ボッチャボールの重さ・大きさ・中身

公式競技で使用するボッチャボールには、重さや大きさなどの基準があります。
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 重量 | 275g±12g |
| 周長 | 270mm±8mm |
公式大会では重量や周長だけでなく、ボールの転がり方、状態、使用されている素材なども確認されます。
ボールの硬さや転がり方には違いがあり、選手は投球方法や戦術に応じてボールを使い分けます。
家庭や施設で遊ぶための代用品や手作りボールと、公式大会で使用する競技球は分けて考えましょう。手作りボールが規格に近い重さや大きさでも、そのまま公式大会で使えるとは限りません。
ボールの規格や代用品については、次の記事で紹介しています。
ボールの中身や硬さについて知りたい場合は、こちらをご覧ください。
実際に100均の材料を使って作った方法は、写真付きで紹介しています。
ボッチャのランプは手作りできる?

ランプは、手や足でボールを投球することが難しい選手が、ボールを転がして投球するための勾配具です。
選手はランプの向きや高さ、ボールを置く位置などを判断し、ランプオペレーターへ指示します。
家庭や施設でボッチャを体験するためのランプは、段ボールや雨どいに似た素材などを利用して手作りすることもできます。
一方、公式競技で使用するランプには大きさや構造、操作方法などの規則があり、競技前の用具検査もあります。
レクリエーション用の手作りランプと、公式競技で使用するランプは分けて考えましょう。公式大会への出場を考えている場合は、適用される最新規則と大会要項を確認してください。
ランプの役割や手作りするときの考え方については、次の記事で紹介しています。
ボッチャの審判用具|パドルとキャリパー

ボッチャの審判は、試合の進行や得点判定のために、パドルやキャリパー、メジャーなどを使用します。
パドルの使い方
パドルは、赤と青の面を使って、次にどちらのサイドが投球するのかを選手やタイマーへ示すための用具です。
エンド終了時には、得点したサイドの色と得点数を伝えるためにも使用します。
キャリパーの使い方
キャリパーは、ジャックボールとカラーボールの距離や、複数のカラーボールのわずかな距離差を確認するために使います。
キャリパーで測れない距離にはメジャーなどを使用し、ボール同士が非常に近い場合には、ほかの計測用具が使われることもあります。
パドル、キャリパー、メジャーなどの使い方については、次の記事で詳しく紹介しています。
ボッチャの審判のやり方と試合進行
公式競技では、審判だけでなく、タイマーやスコアを管理する担当者などが協力して試合を進行します。
審判は投球するサイドを示し、ボールの位置や反則を確認しながら、エンド終了後に得点を判定します。
大会の規模や適用規則によって、必要な役割や人数は異なります。
家庭や施設で行うレクリエーションでは、進行役を1人決め、投球順と得点を確認しながら簡単に楽しむこともできます。
公式大会の審判を担当するには、競技規則の理解が必要です。日本ボッチャ協会では、公認審判員の養成講習会などが行われています。
試合開始前の準備から投球、得点判定までの流れについては、次の記事で詳しく紹介しています。
ボッチャの制限時間と同じ距離になった場合

公式競技では、競技クラスや個人戦・ペア戦・チーム戦の違いによって、1エンドあたりの持ち時間が定められています。
たとえば個人戦でも、BC1、BC2、BC3、BC4では持ち時間が異なります。
ジャックボールの投球時間も持ち時間に含まれ、制限時間までに投球されなかったボールは無効になります。
異なる色のボールが同じ距離にある場合
異なる色のボールがジャックボールから同じ距離にあり、両サイドが同得点の場合は、最後に投球したサイドが次に投球します。
その後は、同得点かつ同距離の状態が崩れるか、どちらかがすべてのボールを投げ終えるまで、両サイドが交互に投球します。
制限時間、同じ距離になった場合、レクリエーションでルールを調整するときの考え方については、次の記事で詳しく紹介しています。
ボッチャのクラス分けはBC1・BC2・BC3・BC4

パラリンピックなどのボッチャ競技では、障害が競技動作へ及ぼす影響に応じて、主にBC1、BC2、BC3、BC4の競技クラスに分けられます。
| クラス | 投球・支援の概要 |
|---|---|
| BC1 | 手または足で投球し、規則に基づいてスポーツアシスタントの支援を受けることがある |
| BC2 | 主に手で投球し、競技中のスポーツアシスタントによる支援は受けない |
| BC3 | ランプを使用し、ランプオペレーターの支援を受ける |
| BC4 | 手または足で投球し、足蹴り選手は規則に基づく支援を受けることがある |
クラス分けは、診断名や障害の重さだけで単純に決まるものではありません。
公式競技では、クラス分け規則に基づき、障害が投球や競技動作へどのように影響するかを評価して競技クラスが決められます。
日本国内にはBC1~BC4のほか、立位・座位のオープンクラスが設けられる大会もあります。大会によって対象クラスや適用規則が異なるため、出場する大会の要項を確認してください。
まとめ|ボッチャはルールから用具まで奥が深い
ボッチャは、赤と青のボールを白いジャックボールへ近づけ、距離とボールの数によって得点を競うスポーツです。
基本的な仕組みは分かりやすく、家庭や施設のレクリエーションでは、子どもから高齢者まで一緒に楽しめます。
一方、公式競技には、競技クラス、持ち時間、ボールやランプの検査、審判の進行、反則などの細かな規則があります。
また、手で投げる選手、足で蹴る選手、ランプやポインターを使用する選手など、身体機能に応じたさまざまなプレースタイルがあります。
最初はジャックボールへ近づける基本ルールから覚え、興味を持った用具や投げ方、審判、クラス分けを詳しく見ていくと、ボッチャの奥深さがより分かります。


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