エレベーターの車椅子ボタンは、車椅子に座ったまま操作しやすい低い位置に設けられたボタンです。
普通のボタンとの違いは、高さだけではありません。機種や設定によっては、扉の開いている時間が長くなったり、閉まる速度がゆっくりになったりすることがあります。
この記事では、車椅子ボタンの意味、普通のボタンとの違い、なぜ低い位置にあるのか、押すとどうなるのかを順に解説します。
車椅子ボタンは、車椅子から届きやすい位置で操作でき、乗り降りの時間を確保しやすくするためのボタンです。
日本エレベーター協会では、車椅子使用者専用の押しボタンを操作した場合、扉の開いている時間を延長したり、戸閉ボタンを押すまで開放を維持したりする仕様があると説明しています。
ただし、実際の動作はメーカー・機種・建物側の設定によって異なります。
エレベーターの車椅子ボタンと普通のボタンの違い
エレベーターの車椅子ボタンと普通のボタンで、まず分かりやすい違いは設置されている高さです。
通常の操作ボタンは立った状態で操作しやすい位置に設けられていますが、車椅子マークの付いたボタンや操作盤は、車椅子に座った状態でも手が届きやすいよう低い位置に設けられています。

ただし、違いは高さだけではありません。
車椅子用のボタンを押すことで、機種や設定によっては次のような動作になることがあります。
- 扉の開いている時間が長くなる
- 扉が閉まる速度がゆっくりになる
- 戸閉ボタンを押すまで扉の開放を維持する
車椅子用のボタンを押すことで、機種や設定によっては、扉の開いている時間が長くなったり、扉が閉まる速度がゆっくりになったりすることがあります。
車椅子ボタンを押したときの動作は、すべてのエレベーターで同じではありません。メーカーや機種、建物側の設定によって異なります。
エレベーター全体のユニバーサルデザインについては、低い操作盤だけでなく、鏡・手すり・点字・音声案内などさまざまな工夫があります。
▶ エレベーターのユニバーサルデザインとは?6つの工夫と特徴を解説
エレベーターの車椅子ボタンはなぜ低い?
車椅子ボタンが低い位置にあるのは、車椅子に座った状態でも操作しやすくするためです。
立った状態では簡単に手が届く高さでも、車椅子に座ると届きにくくなることがあります。
そのため、車椅子使用者専用の乗り場ボタンや、かご内の操作盤は、通常のボタンとは別に低い位置へ設置されているエレベーターがあります。
日本エレベーター協会でも、子どもや車椅子使用者などが操作しやすいよう、押しボタンを比較的低い位置に設置する工夫が紹介されています。
なお、車椅子対応のエレベーターであっても、ボタンの位置や設備の内容はすべて同じではありません。
車椅子ボタンを押すと扉が長く開く?
車椅子ボタンを押したとき、通常のボタンを押した場合よりも扉の開いている時間が長くなるエレベーターがあります。

日本エレベーター協会では、車椅子使用者専用の押しボタンを操作した場合、扉の開放時間を延長したり、戸閉ボタンを押すまで開放を維持したりする工夫があると説明しています。
三菱電機ビルソリューションズの福祉仕様では、専用ボタンを押した場合に、扉の開放時間が通常の約4秒から約10秒になり、扉が閉まる速度もゆっくりになる例が紹介されています。
ただし、これは三菱電機製エレベーターの福祉仕様の一例です。すべてのエレベーターが同じ時間や動作になるわけではありません。
メーカー、機種、設備、建物側の設定によって動作は異なります。
参考:三菱電機ビルソリューションズ「車いす用ボタンってどんな機能?」
「車椅子ボタンを押せば必ず10秒開く」と覚えるのではなく、車椅子などで乗り降りしやすいよう、扉の動作に配慮した仕様があると考えると分かりやすいです。
エレベーターの車椅子マークにはどんな意味がある?
エレベーターの車椅子ボタンに使われている車椅子のマークは、一般に「障害者のための国際シンボルマーク」と呼ばれるマークです。
車椅子だけを表すマークではなく、障害のある方が利用しやすい建物や設備であることを示すために使われています。
エレベーターでは、車椅子使用者が操作しやすいボタンや設備を分かりやすく示す目的で表示されています。
車椅子マークが付いているからといって、すべてのエレベーターに同じ機能が備わっているわけではありません。実際の設備や動作は、そのエレベーターごとに確認する必要があります。
車椅子マークそのものの意味や正式名称については、こちらで詳しく解説しています。
▶ 車椅子のピクトグラムの意味は?正式名称と国際シンボルマークを解説
エレベーターの車椅子ボタンは誰が押す?
車椅子ボタンは、車椅子使用者が利用しやすいように設けられた設備ですが、車椅子使用者だけが使うものとは限りません。
たとえば、車椅子使用者の介助者が代わりに押すこともあります。
また、設備によっては、乗り降りに時間が必要な人が利用しやすいような動作になることもあります。
一方で、通常のボタンで問題なく利用できる場合に、車椅子ボタンを押す必要はありません。
車椅子ボタンを押すことで扉の開いている時間が長くなるなど、通常とは異なる動作になる場合があるためです。
エレベーター内に利用方法や注意書きが表示されている場合は、その案内に従いましょう。
車椅子ボタンがあっても動作はエレベーターによって違う
車椅子ボタンには、低い位置から操作できることに加えて、乗り降りしやすいよう扉の動作を変える役割がある場合があります。
ただし、「車椅子ボタン=必ず同じ動作」というわけではありません。
日本エレベーター協会も、ユニバーサルデザインの装置や仕様について、メーカーや機種によって異なるとしています。
そのため、車椅子ボタンの意味を理解するときは、
- 低い位置から操作しやすくする
- 乗り降りの時間を確保しやすくする場合がある
- 具体的な動作はメーカーや機種によって異なる
この3点を押さえておくと分かりやすいです。
まとめ
エレベーターの車椅子ボタンは、車椅子に座った状態でも操作しやすい低い位置に設けられています。
また、機種や設定によっては、専用ボタンを押すことで扉の開いている時間が長くなったり、閉まる速度がゆっくりになったりすることがあります。
ただし、動作はすべてのエレベーターで共通ではありません。
車椅子ボタンは単に「普通のボタンを低い位置に付けたもの」ではなく、車椅子使用者が操作しやすく、乗り降りしやすくするための工夫のひとつです。
鏡や手すり、点字、音声案内などを含めたエレベーターのユニバーサルデザイン全体については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
▶ エレベーターのユニバーサルデザインとは?6つの工夫と特徴を解説


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