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介助式車椅子とは?自走式との違いと後悔しない選び方【幅・奥行きも解説】

介助式車椅子と自走介助兼用車椅子の幅比較 車椅子の種類

車椅子を選ぶとき、「自走式と介助式って何が違うの?」「自分(家族)にはどっちが合っているの?」と迷う方は多いのではないでしょうか。

実際には、見た目の違いだけでなく、使い方や体の状態、生活環境によって選ぶべき車椅子は大きく変わります。

私自身も最初は自走式を選びましたが、生活の中で使いづらさを感じ、介助式車椅子へ切り替えた経験があります。

この記事では、介助式車椅子の特徴や自走式との違いをわかりやすく解説しながら、実際の生活に合った選び方をお伝えします。

「見た目やイメージだけで選んで失敗したくない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

特に、幅やサイズだけで選んでしまうと「通れない」「使いづらい」といった失敗につながることもあります。

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介助式車椅子とは?自走式との違い

介助式車椅子とは、利用者自身がこぐためのハンドリムがなく、介助者が後ろから押して移動するタイプの車椅子です。

後輪が小さく、軽量でコンパクトなものが多く、持ち運びや収納がしやすい特徴があります。

また、介助者が操作する介助用ブレーキが付いているのも特徴のひとつです。

介助式車椅子の介助ブレーキ部分の画像

介助用車椅子・自走介助兼用車椅子の特徴でもあるグリップに付いたブレーキ

介助用ブレーキは、自転車のブレーキのように握って速度を調整でき、坂道や下りでも介助者が操作しやすくなります。

実際の現場では、「自走式=自分でこぐ」「介助式=押してもらう」と明確に分かれているとは限りません。
自走介助兼用タイプが主流となっているのが現状です。

みかみ
みかみ

そのため、車椅子は「種類」だけでなく「実際の使い方」で考えることが大切です。

自走式・介助式・自走介助兼用の違い

車椅子は大きく分けると、自走式・介助式・自走介助兼用の3タイプで考えると分かりやすくなります。

項目 介助式 自走式 自走介助兼用
本人が操作
介助しやすさ
軽さ
コンパクトさ
持ち運び

※一般的には介助式の方が軽量ですが、軽量タイプの自走式は同等またはそれ以上に軽い場合もあります。

そのため、「自走式だから自分でこぐ」「介助式だから押してもらう」と決めつけるのではなく、実際の生活の中で無理なく使えるかどうかを基準に選ぶことが大切です。

どれを選ぶべき?

本人が自分で移動する機会が多いなら自走式、介助中心で使うなら介助式が向いています。

一方で、自走と介助の両方を想定するなら、自走介助兼用という選択肢もあります。

介助式でも本人が操作するケースはある

介助式車椅子は「すべて介助してもらう車椅子」と思われがちですが、実際にはそうとは限りません。

たとえば、ハンドリムは使わず、足で床を蹴って移動する「足漕ぎ」で利用している方もいます。

特に、ハイバックタイプやティルト・リクライニングタイプでは、上半身を背もたれに預けながら、足で移動する使い方がされることもあります。

一般的に、介助式車椅子は後輪が小さいタイプが多く、ブレーキレバーの位置も低くなりやすい特徴があります。

そのため、利用者本人だけでなく、介助者にとってもブレーキ操作がしづらく感じることがあります。

実際の現場では、ブレーキレバーにラップの芯などを被せて延長し、腰を深くかがめなくても操作しやすいよう工夫されているケースもあります。

また、本人の身体状況に合わせて「右だけ短め」「左だけ長め」のように左右で長さを変えて使われることもあります。

ハンドリムなしの介助式車椅子を足で移動しながら使用している様子

「介助式=完全に介助されるだけ」とは限らず、本人の使いやすさや介助のしやすさに合わせて工夫されているケースもあります。

なお、車椅子のブレーキを操作しやすくする工夫については、以下の記事でも詳しく紹介しています。

▶ 車椅子のブレーキレバー延長を手作りしよう!ラップの芯を使った工夫や長さ調整も解説

みかみ
みかみ
車椅子は本体幅だけでなく、利用者が乗ったときの腕まわりのスペースや生活動線も考えて選ぶと安心です。

「自分でこぐべきか、それとも介助が必要か」で迷っている方は、以下の記事で違いを整理しておくと選びやすくなります。

▶ 自走式車椅子とは?介助式との違いや選び方をわかりやすく解説

介助式車椅子のメリット|軽量・コンパクトで扱いやすい

介助式車椅子の大きなメリットは、軽量でコンパクトなことです。

自走式に比べて後輪が小さいため全体の幅を抑えやすく、小回りが利きやすい特徴があります。

折りたたんだときもコンパクトになりやすく、車への積み込みや収納がしやすい点も魅力です。

介助式車椅子と自走介助兼用車椅子の幅比較

右は自走介助兼用ですが、介助中心で使われることもあります。こうしたタイプは、使い方と車椅子の種類が必ずしも一致しない点も特徴です。
※体格がある方が座っている状態での比較です。実際の使用に近い幅感が分かります。

左の介助式は後輪が小さく、兼用タイプより幅を抑えやすいことが分かります。

みかみ
みかみ

左は介助式、右は自走介助兼用。利用者が乗ると、腕まわりを含めた幅にも違いが出ることがあります。

私自身、クランクのある廊下を通りやすくするため、できるだけスリムな介助式車椅子(横幅が一番狭いタイプ)を選んで使っていた時期があります。

介助式車椅子のメリット

  • 軽量で持ち運びしやすい
  • 小回りが利きやすい
  • 狭い場所でも扱いやすい
  • 折りたたむと収納しやすい

特に屋内利用では、コンパクトさが移動しやすさにつながることがあります。

みかみ
みかみ
廊下やトイレまわりなど、家の動線によってはコンパクトさが想像以上に重要になることがあります。

車椅子は幅だけでなく使う状態で考えることも大切

ただし、車椅子は本体サイズだけで考えないことも大切です。

特に自走式や自走介助兼用では、利用者が乗って腕を動かすスペースまで含めて考える必要があります。

ハンドリムより肘が外に出ると、狭い通路でぶつかりやすく、けがにつながる場合もあります。
見た目よりも広い幅が必要になる点に注意が必要です。

このように自走式や自走介助兼用車椅子では、手の甲や肘などが車輪の外側にあるハンドリムより意外と外に出ることになります。

介助式車椅子と自走介助兼用車椅子の幅比較(青:車椅子本体の幅、赤:実際に必要な幅)

青は車椅子本体の幅、赤は実際に必要な幅(腕や肘を含む)を示しています。
※見た目の幅だけでなく、使用時の動きも含めて考えることが大切です。

通路幅を見るときは、車椅子本体だけでなく「実際に使う状態」で考えると安心です。

介助式車椅子のデメリットと選ぶときの注意点

介助式車椅子はコンパクトで扱いやすい反面、いくつか注意しておきたいポイントもあります。

自分で移動することができない

介助式車椅子にはハンドリムが付いていないため、基本的に自分でこいで移動することはできません。

そのため、外出時や移動の際には介助者が必要になります。

ただし実際には、自走式車椅子を使っていても「ほとんどの移動は介助」というケースも多くあります。

使用環境によっては不便になることもある

段差や屋外での長距離移動では、タイヤが小さい分だけ衝撃を受けやすく、介助者の負担も大きくなります。

そのため、使用する場所(屋内中心・外出が多いなど)を考えて選ぶことが大切です。

みかみ
みかみ
「自走できるかどうか」だけではなく、実際の生活でどのくらい介助が必要かを考えて選ぶのがおすすめです。

介助式車椅子がおすすめな人と種類の違い

介助式車椅子は「誰にでも合う」というものではなく、使う人の状態や生活環境によって向き・不向きがあります。

ここでは、どんな人に向いているのかと、代表的な種類について分かりやすく解説します。

介助式車椅子がおすすめな人

  • 自分でこぐことが難しい人
  • 屋内や施設内での移動が中心の人
  • コンパクトさや取り回しを重視したい人
  • 介助してもらう機会が多い人

私自身も自走式車椅子を使っていた時期がありましたが、体力的に難しくなり、介助式へ切り替えました。
自宅のクランクした廊下では、スリムなタイプでないと通れなかったためです。

また、実際の現場では「自走式に乗っているけど、ほとんど介助してもらっている」というケースも少なくありません。

そのため、カタログ上の違いだけでなく、実際の使い方に合わせて選ぶことがとても大切です。

みかみ
みかみ
「自走できる=自走式がいい」とは限りません。
実際の生活でどちらが楽かで選ぶのがおすすめです。

介助式車椅子の種類と特徴

介助式車椅子には、用途や身体の状態に応じてさまざまな種類があります。

スタンダードタイプ

シンプルで扱いやすく、軽量でコンパクトなタイプで、日常使いに向いています。

自走介助兼用車椅子(介助中心で使われるケースもある)

この画像は自走介助兼用タイプですが、「自走式=自分でこぐ」とは限りません。
車椅子は種類だけでなく、実際の使い方で考えることが大切です。

介助式車椅子は、利用者が自分でこぐことを前提としていないため、後輪は12〜18インチ程度と小さく、ハンドリムも付いていません。

その分コンパクトで、狭い通路や室内での移動、車への積み込みがしやすいのが特徴です。

手押しグリップには介助ブレーキが付いているものが多く、坂道や段差でも安全に操作できるようになっています。

実際の使用感としては、軽さや取り回しの良さも大きなポイントになります。

狭い廊下やクランクのある間取りでもスムーズに移動できました。
「通れるかどうか」は生活のしやすさに直結するため、このコンパクトさは大きなメリットです。

スタンダードタイプは、移動手段としてだけでなく、ベッドから離れて座る時間を作ることで、生活の質を維持する役割もあります。

多機能・モジュールタイプ

座面の高さや奥行き、背もたれ、肘置きなどを細かく調整でき、利用者の体に合わせやすいタイプです。

多機能モジュールタイプの車椅子(フレームと調整機構の構造)

画像は下半分ですが、フレーム構造や調整機構が分かりやすい部分です。多機能タイプは、このような細かな調整の積み重ねで座り心地や姿勢が大きく変わります。

体格や症状に合わせて調整できるため、長時間座る方や姿勢の保持が難しい方に適しています。

実際には、ほんの数センチの高さや角度の違いで「楽さ」が大きく変わります。合っていない状態で使い続けると疲れやすくなるため、調整できることは大きなメリットです。

六輪タイプ

前後に小さな補助輪が付いた構造で、安定性と小回りのしやすさを両立したタイプです。

六輪タイプの車椅子(前後に補助輪が付いた構造)

中央の大きな車輪を支点に回転するため、その場で方向転換しやすく、狭い室内でも扱いやすい特徴があります。

六輪タイプは構造が特徴的で、角度によって見え方も変わります。

六輪車椅子の別角度からの構造

六輪タイプは段差での安定感が高い一方、構造が複雑になるため重量が増えやすい点には注意が必要です。

施設内や屋内中心の移動が多い方には、扱いやすい選択肢のひとつです。

ティルト・リクライニングタイプ

座面ごと角度を変えたり、背もたれを倒すことができるため、長時間の座位や体圧分散に適しています。

ティルト機能とは、座面と背もたれの角度を保ったまま、座面ごと後ろに傾ける機能です。

一方でリクライニング機能は、背もたれだけを倒す機能です。

この2つの大きな違いは、股関節の角度が変わるかどうかにあります。

機能 動き 特徴
リクライニング 背もたれのみ倒れる 休息・リラックス向き(前にずれやすい)
ティルト 座面ごと後ろに傾く 体圧分散・姿勢保持(ずれにくい)

リクライニングは背中だけが倒れるため、体が前に滑りやすくなることがあります。
一方、ティルトは座面ごと傾くため、座ったままの姿勢を保ちやすいのが特徴です。

この2つの機能は、組み合わせて使える「ティルト・リクライニング式」として採用されていることも多く、姿勢の安定と体圧分散の両方をサポートします。

私が使っていた介助式車椅子もティルト機能付きでした。
少し角度を変えるだけで、お尻や腰への負担が軽くなり、長時間座る方にとって重要な機能だと感じています。

ティルト機能付き車椅子の比較(左:通常姿勢、右:ティルト状態)


左:通常の姿勢(食事や移動時)/右:ティルトした状態(体圧分散・負担軽減)

みかみ
みかみ
リクライニングだけだと、お尻の位置はそのままで上半身だけが倒れるため、太ももや腰が引っ張られる感じがしてつらかったです。
ティルトは座ったまま角度が変わるので、座骨への圧が分散されて楽になりました。

なお、写真の車椅子はフットレスト(足置き台)を外して使っていました。
家の中のクランクした廊下を通るためと、テーブルに着く際に足が当たるのを防ぐため。

フットレストがあると奥行きが長くなり、曲がり角で壁などに引っかかってしまうからです。

フットレスト(足置き台)を外すことで全体の長さは短くなりますが、足は土踏まずから先が前に出る構造のため、つま先が一番前になります。
そのため、見た目のサイズだけでなく、足先まで含めた実際の長さで考えることが大切です。

また、フットレストが付いている場合でも、足を支える部分を跳ね上げて使うと前方にスペースが必要になるため、結果として車椅子の全長は長くなります。

狭い通路では、「幅」だけでなく前に出る長さも通れるかどうかを左右する重要なポイントになります。

通れるかどうかは生活のしやすさに直結するため、環境に合わせた工夫が大切です。

車椅子は「そのまま使うもの」ではなく、生活に合わせて調整していくものだと実感しています。

フットレストを外したまま移動すると、かかとやつま先が床やキャスターに接触し、けがにつながる危険があります。
ふくらはぎを支える部分(レッグサポート)を跳ね上げるなど、足が床に触れない工夫が必要です。

※このような使い方は環境や身体の状態によって適・不適があります。

介助式車椅子の選び方|失敗しないためのポイント

介助式車椅子は種類も多く、「どれを選べばいいの?」と迷う方も多いと思います。

実際には、カタログスペックだけで選ぶと使いづらさを感じることも少なくありません。

ここでは、日常生活での使いやすさという視点から、選ぶときに押さえておきたいポイントを解説します。

幅だけで選ばず「使う状態」で考える

車椅子を選ぶとき、「幅が狭い=通りやすい」と思いがちですが、それだけでは不十分です。

実際には、利用者が座って腕を動かすことで、車椅子本体よりも広いスペースが必要になります。

また、姿勢が傾く方の場合は、さらに片側にスペースを取ることもあります。

通路幅を見るときは、「車椅子単体のサイズ」ではなく「実際に使う状態」で考えることが大切です。

見落としがちな「奥行き」も重要

幅と同じくらい大切なのが、車椅子の奥行きです。

特に室内では、曲がり角やテーブルまわりなどで前方の長さが影響する場面が多くあります。

車椅子は足を乗せる構造上、土踏まずからつま先が前に出るため、見た目のサイズよりも実際の長さが長くなることがあります。

そのため、フットレストの位置や跳ね上げの有無だけでなく、足先まで含めた奥行きで考えることが重要です。

狭い場所では「あと数センチ」が通れるかどうかを左右することもあります。

「自走するかどうか」ではなく使い方で選ぶ

自走式・介助式といった分類だけで選ぶのではなく、実際にどのように使うかを基準に考えることも大切です。

たとえば、自走式でも介助が中心になるケースや、その逆もあります。

使用環境や身体の状態によって最適なタイプは変わるため、「どの種類か」よりも「どう使うか」を優先して考えましょう。

私の周りにも、「動けるうちはリハビリだと思って」と自走式を使っている方がいます。

ただ、実際には移動になると介助が必要になる場面も多く、結果的に人の手を借りることになります。

頸椎損傷の方で完全自走式を使っていた方や、片側麻痺で片手・片足で自走介助兼用を使っている方など、それぞれの思いで取り組まれているケースもあります。

その姿を見てきて、今は「無理に自分だけで動こうとしなくてもいいのでは」と感じるようになりました。

私自身も最初は「人の手を借りないように」と思い、自走式の車椅子を選びましたが、体力的に難しくなり、結果として介助式に切り替えることになりました。

車椅子は一度選ぶと簡単に買い替えられるものではないため、選び方を間違えると生活への負担が大きくなることもあります。
そのため、最初の選び方がとても重要になります。

どの車椅子を選ぶかは、「できるかどうか」だけでなく、「どのように生活したいか」で考えることが大切です。

車椅子は選び方によっては実費購入になることもあるため、補助制度や自己負担についても事前に知っておくと安心です。
詳しく知りたい方は、以下の記事で分かりやすく解説しています。

▶ 車椅子の補助金はいくら?申請方法と自己負担・介護保険との違いを解説

身体への負担や姿勢の安定も確認する

長時間座る場合は、姿勢の安定や体への負担も重要なポイントです。

ティルト機能などがあると体圧分散がしやすく、座り続ける負担を軽減できます。

また、座り方や介助の方法によっても体への負担は大きく変わるため、実際の使い方まで含めて考えることが大切です。

まとめ

介助式車椅子を選ぶときは、サイズや種類だけでなく、実際の生活に合っているかを考えることが大切です。

  • 幅だけでなく使用時の動きも考える
  • 奥行き(前に出る長さ)も重要
  • 使い方に合わせてタイプを選ぶ
  • 姿勢や体への負担にも配慮する

車椅子は「そのまま使うもの」ではなく、生活に合わせて調整していくものです。

少しの工夫で使いやすさは大きく変わるため、自分に合った使い方を見つけていくことが大切だと感じています。

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