座位保持装置は、座る姿勢を保つことが難しい子どもの身体を支えるために使われる補装具のひとつです。
体幹が不安定だったり、長時間同じ姿勢で座ることが難しかったりする場合、身体の状態に合った装置を使うことで、より安定した姿勢で過ごしやすくなることがあります。
なお、これまで「座位保持装置」と呼ばれてきた補装具は、現在の補装具費支給制度では「姿勢保持装置」という名称になっています。
この記事では、今まで呼び慣れている「座位保持装置」という呼び方を使いながら、小児に合った選び方、補装具費支給制度で申請する流れ、装置の種類についてわかりやすく整理します。
小児の座位保持装置(姿勢保持装置)は、必要性が認められれば補装具費支給制度の対象になります。自治体や個別の状況によって必要書類や手順が異なる場合があるため、作成や購入を進める前に、まず住んでいる市町村の障害福祉担当窓口へ相談しましょう。
座位保持装置が必要な小児に合った選び方
座位保持装置を小児に選ぶときは、子どもの身体が成長していくことを前提に考える必要があります。
障害の状態や成長の度合い、姿勢の崩れ方は一人ひとり違います。そのため、見た目や周囲の使用例だけで選ぶのではなく、本人の身体や生活に合ったものを検討することが大切です。
選ぶときは、次のような点を確認しておきましょう。
- 本人の身体や姿勢の状態に合っているか
- 過剰に支えるだけでなく、本人ができる動きを妨げないか
- 成長に合わせて座面や背もたれ、ベルトなどを調整できるか
- 学校や自宅、外出など実際に使う場面に合っているか
- 移動や乗せ降ろしなど、介助する人にとっても使いやすいか
- 納品後に身体と合わない部分が出たとき、調整やアフターケアを受けられるか
- 主治医、理学療法士、作業療法士、義肢装具士などの専門職と相談しているか
特に成長期の子どもは、作成したときには合っていても、身長や体格、姿勢の変化によって調整が必要になることがあります。
「今座れているか」だけではなく、これからの成長や生活場面まで含めて考えることが大切です。
小児が座位保持装置を申請する場合の流れ
小児の座位保持装置(姿勢保持装置)を補装具費支給制度で申請する場合は、作成や購入を進める前に市町村へ相談・申請します。
一般的な流れは、次のようになります。
- 保護者が、市町村の障害福祉担当窓口へ相談する
- 必要に応じて、医師の意見書や専門職による身体・姿勢の評価などを受ける
- 必要な判定や意見などをもとに、市町村が支給の可否を決定する
- 支給決定後、決定された内容に沿って座位保持装置を作成・購入する
- 完成後、身体に合っているか適合を確認し、必要に応じて調整する
- 自治体で決められた方法により、利用者負担額を支払う
補装具費支給制度の利用者負担は原則1割ですが、所得に応じた負担上限があります。また、障害児については2024年4月から補装具費支給制度の所得制限が撤廃されています。
支払い方法には、いったん費用を支払って後から補装具費の支給を受ける方法や、補装具事業者が市町村へ請求する方法などがあります。自治体によって扱いが異なる場合があるため、申請時に確認しておきましょう。
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小児に使われる座位保持装置の種類
座位保持装置は、子どもの身体の状態や姿勢、必要な支え方に合わせて作られます。
補装具費支給制度の基準では、体幹部や骨盤・大腿部など身体を支える支持部について、主に次のような構造があります。
①平面形状型
平面形状型は、平面を主体とした支持面に、必要なパッドやベルトなどを組み合わせて姿勢を支えるタイプです。
身体の状態に合わせて、体幹や骨盤、下肢など必要な部分を支える部品を組み合わせます。
②モールド型
モールド型は、身体の形状に合わせた三次元の曲面で身体を支えるタイプです。
身体の形に合わせて支持面を作るため、体幹や骨盤などをより細かく支える必要がある場合に検討されます。
一方で、小児では身体が成長するため、作成後も身体との適合を確認し、必要に応じて調整していくことが大切です。
③張り調整型
張り調整型は、シートや複数のベルトの張り具合によるたわみを利用して、身体の形状や変形に合わせて姿勢を支えるタイプです。
張り具合を調整しながら身体を支えられるため、本人の姿勢や身体の状態に合わせた調整が行われます。
座位保持装置は、「どの種類が一番よい」というものではありません。
子どもの身体の状態や姿勢の崩れ方、成長、学校や自宅での過ごし方、移動や外出のしやすさ、介助する人の使いやすさなども含めて、その子に合ったものを検討することが大切です。
また、採寸や採型をしてから完成するまでに時間がかかる場合もあります。その間にも子どもの身体は成長するため、完成時には改めて身体との適合を確認し、必要な調整をしてもらいましょう。
作成して終わりではなく、主治医や理学療法士、作業療法士、義肢装具士、補装具事業者などと相談しながら、成長や身体の変化に合わせて見直していくことが大切です。
まとめ
小児の座位保持装置は、座る姿勢を保つことが難しい子どもの身体を支え、日常生活を過ごしやすくするために使われる補装具です。
現在の補装具費支給制度では「姿勢保持装置」という名称になっていますが、「座位保持装置」という呼び方も広く使われています。
選ぶときは、今の身体に合っているかだけでなく、成長に合わせて調整できるか、実際の生活場面で使いやすいか、納品後の調整やアフターケアを受けられるかも確認しておきましょう。
また、補装具費支給制度を利用する場合は、作成や購入を進める前に市町村へ相談・申請することが大切です。
座位保持装置には、平面形状型、モールド型、張り調整型などの支持部があり、さらに必要に応じて身体を支える部品や角度調整機能などを組み合わせます。
保護者だけで判断するのではなく、主治医、理学療法士、作業療法士、義肢装具士、補装具事業者などと相談しながら、子どもの身体と生活に合ったものを検討していきましょう。


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